生物や医学を学んでいる人にとって、「神経」は苦手意識を持たれやすい分野かもしれません。
その理由には、「神経の分類の難しさ」が挙げられるでしょう。

自律神経?体性神経?いろいろあってめちゃくちゃ分かりにくい…。
そこで、神経の分類について改めてわかりやすく整理しなおしてみました。
おおまかにはこの図を把握しておけば大丈夫!
よく見る図ですが、何も見ずにこれを書ける学生って意外と多くないように思います。
実際、これを丸々暗記しようとしたところで数週間もしたら忘れてしまいます。
そこでそれぞれの神経の特徴を、図を見ながら押さえていきましょう。
中枢神経
中枢神経は脳そのものと脊髄そのものです。
末梢神経
末梢神経の簡単な定義は、「脳と脊髄以外の神経」です。
そして、その末梢神経の中でも分類があり、ここからが学生にとって混乱しやすいところです。
体性神経
体性神経という言い方はあまり使われることがないのでイメージしにくいですが、要するに運動神経と感覚神経の総称です。
“Somatic”=「身体の」という英語を訳して「体性」と呼んでいるだけなので、名前はあまりその神経の特徴とはリンクしませんね。
運動神経
中枢神経の指令を末梢組織へ(遠心性)と伝える神経です。
運動神経の細胞体は脊髄前角にあり、その軸索が前根を通って末梢組織へと伸びています。
感覚神経
体の内外の情報を中枢へ(求心性)と伝達する神経です。
伝達される感覚は、「体性感覚」「特殊感覚(主に脳神経により伝達される)」「内臓感覚」があります。
自律神経
自律神経の第一に重要な特徴は、「意志によって制御できない」ということです。
自律神経の不調で体に不具合をきたす(=自律神経失調症)人は多いですが、原因のつかみどころのなさから「医師によって制御できない」なんてシャレもあるくらいです。
そしてもう一つ重要な特徴として、大部分の臓器は交感神経と副交感神経による二重支配を受けているということです。
これらの神経についてはこれから説明します。
交感神経
ざっくり言うと、「体を緊張させる」のがこの交感神経の働きです。

熊に追いかけられていて、必死で逃げているところを想像してください!
交感神経の働きで起きることとして、瞳孔散大、心拍数増加、発汗、腸蠕動運動抑制などが代表的ですが、熊から必死に逃げているところを想像すると、目はかっ開いていて、心臓はバクバク、汗はダラダラ、もちろん消化している余裕はない、上で書いた内容ときれいに一致していますよね。
副交感神経
こちらはざっくり言うと、「体をリラックスさせる」働きがあります。

満腹で、ソファで休んでいるところを想像してください!
副交感神経の働きで起きることとして、縮瞳、心拍数低下、蠕動運動亢進などが挙げられます。
要は交感神経の働きの逆と思ってもらえれば十分です。
病気がみえる vol.7 /メディックメディア/医療情報科学研究所
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[…] ちらもぜひご覧ください。 神経の分類をわかりやすく!学生にとって混乱しがちな神経の分類についてシンプルにまとめてみました。sproutoutarrows.com2019.09.11 スポンサーリンク (ads […]