筋節の構造(アクチンとミオシン)

生理学

こんにちは、すぷらうとです。

生理学や組織学を勉強していると、

筋肉の勉強してたらアクチンとかミオシンとか出てくるけど、ミクロな話過ぎて全然イメージつかない

となる人は多いのではないでしょうか(僕がそうでした)。

今回は、組織学や生理学で学ぶ、筋節の構造を見ていきたいと思います。前回別の記事で筋肉の種類を説明しましたが、それらがミクロに見たときにどのような仕組みで収縮するのか見てみようというわけです。

アクチンとミオシン

筋収縮の基本的な単位をサルコメア(筋節)と呼びますが、これらが直列に連結したものを筋原線維、そして筋原線維が横に連結している(束になった)ものを筋線維(筋細胞)という風にいいます。特に筋原線維と筋線維は言葉が紛らわしいので注意してくださいね。

さて、筋節を構成する成分には主に、アクチンactinミオシンmyosinがあります。組織学や生理学を勉強していたら必ず目にする単語ですね。
アクチンは細いフィラメントであり、ミオシンは太いフィラメントですが、どっちがどっちだっけ、、と忘れやすいところなので、「太いミオちゃん、アクティブダイエットでスリムに」と僕は覚えています(覚え方はおまかせします笑)。

構造ですが、細いフィラメントは主にアクチン分子からなります。二本の串(ただしフニャフニャ)をイメージしてください。その串にアクチン分子という”団子”をたくさん通します。その串を二本横に並べて、グイっとねじり合わせます。これで、アクチンフィラメントの完成です。

そしてこのアクチンフィラメントには、トロポニンtroponinトロポミオシンtropomyosinという2種類の調節タンパク質がついています。トロポニンにはカルシウム結合部位があるので、トロポニン/トロポミオシン複合体がCaイオンの濃度に合わせて細いフィラメントと太いフィラメントの結合を調整しているんですね。Caイオンは筋収縮の肝ですので、覚えておきましょう。

太いフィラメントですが、まずミオシンが、ゴルフクラブを二本重ねて柄の部分をねじり合わせたような構造をしています。これを左右対称に60組束ねたものが太いフィラメントと呼ばれるものです。

 

アクチンとミオシンの動き

まず、大まかなイメージとして、「細いフィラメントが太いフィラメントに滑り込む」というイメージを定着させましょう。具体的には、脚が6本あるテーブル2つで、丸太を挟むという感じです。テーブルの板はZ帯、脚は細いフィラメント、丸太が太いフィラメントに相当します。細いフィラメントが滑り込むことで、筋節は収縮するのです。

さて、骨格筋を顕微鏡で見てみると、規則的な縞模様が見られます(この縞模様の見方は組織学で頻出ですね)。この縞模様の各部分に、A帯とかI帯とかH帯とか名前がついているのですが、いきなり細かい分類をしても混乱してしまうので、まずはざっくり、太いフィラメントのあるところは暗帯ないところは明帯と覚えましょう。これは、さきほどのテーブルが丸太を挟むイメージを思い出してもらえれば自然に理解できると思います(重なってるところが暗く見えます)。ちなみに構造から明らかですが、明帯の中央に、Z帯(テーブル板)が見えます。

そして細かい名称ですが、太いフィラメントがある部分(さきほどの暗帯)をA帯、ない部分をI帯(さきほどの明帯)と呼び、A帯の真ん中の部分(左右からのテーブルの脚が届いてないところ)をH帯といいます(I帯は「会いたい♡」だから明るいと覚えましょう)。また、A帯の完全に中央の部分をM線と呼ぶんですが、細かいので覚えなくてもよいのかなというところです。そして、隣り合うZ帯とZ帯で挟まれた領域が繰り返し単位となるので、この領域が筋節(サルコメア)と呼ばれます。この知識は頻出なのでしっかり理解しましょう。

筋線維の構造

最後に、筋線維の構造です。復習ですが、「筋線維は筋原線維が束になったもの」というイメージを忘れないようにしましょう。筋線維筋原線維というスケールの感覚が大事です。ちなみに、筋線維=筋細胞なので、筋線維には筋原線維以外の核、ミトコンドリアといった細胞成分が含まれています。また、タンパク質としてはミオグロビンを含みますが、筋肉が赤い色をしているのはこのミオグロビンによるものです。臨床の現場だと、赤い尿が出たときに「ミオグロビン尿だ」ということがありますが、「ミオグロビン=」というイメージは持っておくとよいですね。

さて、筋線維の構造には、上記以外にもT細管筋小胞体という特殊な構造があります。T細管は細胞膜が落ち込んでできた管で、筋原線維を取り巻いています。筋小胞体は、筋原線維を覆う袋状の構造で、この筋小胞体でT細管が挟まれている構造を、三つ組構造triadと呼んでいます。ちなみに、筋細胞が束になったものを筋束、筋束を束ねている膜を筋周膜といいます。筋原線維<筋線維=筋細胞<筋束、といったスケールですね。

まとめ

ここまでの内容のまとめです。

  • 筋節は太いフィラメントと細いフィラメントからなる
  • 細いフィラメントが太いフィラメントに滑り込む
  • 細いフィラメントはアクチンからなる
  • 太いフィラメントはミオシンからなる
  • 筋線維の三つ組構造筋小胞体T細管からなる

コメント

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