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骨格筋の収縮メカニズム【アクチン・ミオシン】

生理学
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骨格筋の収縮メカニズム

こんにちは、すぷらうとです。
以前、アクチンミオシンによって構成される筋節の構造の解説記事を公開しました。

今回の記事では、実際に筋収縮が起こる際に、ミクロなレベルで何が起きているのかを解説していきたいと思います。

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安静時(まだ結合できない)

この状態では、まだトロポミオシンがアクチンのミオシン結合部位を覆い隠しているので、アクチンフィラメントとミオシンフィラメントは結合できません。

ミオシンが結合し、収縮開始!

トロポニンにCaイオンが結合し、トロポミオシンの位置が移動します。
その結果アクチンフィラメントのミオシン結合部位が露出され、ミオシンと結合します。
このとき、ATP分解によりミオシン頭部が伸びた状態になります。

ミオシンが屈曲し、筋収縮!

ミオシンからリン(Pi)が遊離し、伸びた構造になっていたミオシンの構造が元に戻ります(屈曲します)。
ミオシンのATPが結合と分解を繰り返すことでミオシンフィラメントによるアクチンフィラメントの引き込みが起こり、筋が収縮します。

【おまけ】死後硬直のメカニズム

ミステリーを観ると、被害者が亡くなったあと死後硬直によって体が固くなるという描写を見ることがありますね。

あの現象には上で出てきたATPの量が関わっています。

死んでしまったあとにATPの供給が不足し、アクチンとミオシンが強く結合したまま、アクトミオシンという複合体を作ってしまうことでアクチンとミオシンの滑りが起こらなくなってしまい、硬直状態となってしまうわけです。

ちなみに、死後硬直のスピードは体の状態によって異なり、激しい運動後の死体だと死後硬直が速いのはATPを消費した後でありATPが減少しているから、と説明できます。

魚を活け締めにするのも、死に際に暴れまくった魚はATP減少が激しいため死後硬直が速く、鮮度がすぐに落ちてしまうからだというのは豆知識として面白いかもしれません。

それではまた次の記事で!

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コメント

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